価格高騰著しいブルゴーニュで、コート・ド・ボーヌの王道の味わいを体現する1erクリュがこの価格帯とは！と感動したシャンガルニエのレ・クルー。醸しとダイレクトプレスのブドウ比率がまさに黄金比！幾層にも重なる旨みと軽やかさが同居する新感覚の白、パウマ。ボルドー3級格付けと比べても全く遜色がなく、むしろ構成の強さではそれを上回るような品質に驚きを隠せなかったハレルは、なんとイスラエルのワイン。一見、統一感のない3本に見えますが、どれも想像の1ランクも、2ランクも超えてくる品質を持つ3本です。

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非常にきれいな透明感あふれるルビーの色調で粘性は中程度～やや強め。クランベリーや、ストロベリーなどの赤いベリーの香りに、なめし革香りが加わることで一気に複雑さと奥行きが生まれる。加えてハイビスカスやラベンダーなどの豊かなフラワリーな香り、ほんのり感じる樽由来のバニラ香、さらに紅茶を思わせる優しい柔らかい香りと、かすかな植物のニュアンス、そして全体を軽く引き締めるスモークの香りが感じられます。口に含むと、王道のコート・ド・ボーヌらしい上品さがあり、ピュアでありながら深みと奥行きを感じさせる良い雰囲気がある。酸も質、バランス共に素晴らしい。良い意味での緩やかさと広がり、ストレスのない穏やかな質感をもつさすが1erといった品質のワイン。

かすかに濁りのあるイエローの色調。粘性は中程度。香りのボリュームはしっかり。洋ナシ、和梨などのふくよかさのある果実の香りに、熟したグレープフルーツやレモングラスの柑橘系の香りが加わる。加えてアカシアや蜜の香り、香ばしいさと丸みを感じる酵母のニュアンス、ほんのりジンジャーのスパイス感に、少し鉄分のような金属感がある。口に含むと丸みのある優しい果実味と質感で、液体の中に旨味が薄く層になって詰まっているため、暑苦しさがなく、旨味と軽やかさが両立できていて素晴らしい。しかも酸がしっかりと残っていて、フレッシュ感もありずっと飲んでいられる。

醗酵：セミヨン（60％）はダイレクトプレス後に醗酵、それ以外の3品種（40％）は3日間マセラシオン醗酵後に、プレスして醗酵、MLFなし 熟成：オーク樽にて9カ月後、セミヨンとそれ以外の品種をブレンドし、1カ月後にボトリング

中心は黒に近い赤紫、エッジは中程度の広さで落ち着きのある赤紫の色調。粘性は強め。香りのボリュームはしっかりとあり、カシス、ブラックベリーの香りに、針葉樹、ミント、加えてやや落ち着きを感じさせる苔のニュアンスを含めて実に良質のカベルネ・ソーヴィニヨンらしさを感じさせる。さらに、樽由来のナツメグ、クローヴ、バニラの香り、ペッパーやインク、スモーキーなニュアンスなども加わり非常に高貴で雰囲気がある。口に含むとカベルネらしい骨格とはっきりとした輪郭が立ち上がり、その周りを熟した黒果実とスパイス感が肉付きを構成していく。酸はしっかりと残っており、タンニンはざっくりとした印象。非常に上質の左岸ボルドーとイメージが被り、格付けワインと比べても全く遜色のない、むしろ構成の強さではそれを上回るような品質のワイン。