オレンジワインとは、白ブドウの皮や種、梗を一緒に漬け込む「マセラシオン（醸し）」の製法を用いて造られたワインです。皮や梗を漬け込むことによって、通常の白ワインにはないタンニンや旨みが得られ、複雑な味わいが生まれるところが特徴。この醸造法、近年オレンジワインを造る生産者が増え、新しい製法のように感じられますが、実は古代から行われていた白ワインの醸造法なのです。昔ながらの醸造法を一部の自然派の生産者が取り入れたことがきっかけとなり、世界中で人気が沸騰。今では、赤、白、ロゼと並ぶまでになってきました。また、オレンジワインの人気と共に認知度が上がったのは醸造法だけではありません。それまであまり知られていなかった土着品種にも注目が集まっています。ジョージアのルカツィテリ、フリウリのリボッラ・ジャッラなどは、まさにオレンジワインの火付け役となった品種。醸造法のマセラシオンが生む「個性」と土着品種がもたらす「個性」が掛け合わさると、個性爆発！みたいになりそうですが、不思議と親しみのある旨みあふれる味わいになることが多いのも人気の要因。白ワインの要素を持ちながら、マセラシオン由来の程よいタンニンと旨みがあることで、肉魚問わず、和洋中エスニックなど幅広く楽しめる汎用性の高いところも魅力です。今回は、マセラシオンによっての土着品種の良さが引立っている２本をセレクト。親しみやすくも奥行きのある味わいをお楽しみください。

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アルビージョ・レアルとモラビア・アグリアというスペインの古代品種から造られたワイン。アルビージョ・レアルは果皮と共に、モラビア・アグリアは果皮を取り除いて2ヶ月間ステンレスタンク内発酵させ、アンフォラ（素焼きの大がめ）で6ヶ月間熟成させたオレンジワインです。淡いオレンジ色の外観。柑橘や桃、ドライフラワーやハーブなど香りが次から次へと表れます。フレッシュな酸と熟した果実味、溶け込んだタンニンが生む長い余韻。少し粘性のある蜜のような質感が至福のひとときをもたらしてくれます。

ゲヴェルツトラミネールとミュラートゥルガウを交配させたチェコの土着品種パラヴァと、クロアチアではグラシェヴィーナと呼ばる中欧エリアの主要品種ヴェルシュリースリングを全房のまま数週間かけて発酵。パラヴァのアロマティックなニュアンスとヴェルシュリースリングの骨格を併せもつ複雑な味わいに仕上がっています。SO2の添加も瓶詰前に最低限の量に抑えるのみ。当主ヤコブの手型をプリントしたラベルには、ワインメーカーとして自分自身がエンドユーザーに直接ワインを届けたいという思いが込められています。

※こちらのワインはあえてキャップシールを付けていない商品となります。コルクのみの状態ですが、品質に問題はございませんのでご安心ください。