シャルドネの魔術師ジャン・マリー・ギュファンが生み出す

ヴェルジェ・シャルドネ3本セット

マコンにて驚くべきシャルドネを生み出し続けたシャルドネの天才「ジャン・マリー・ギュファン」。ベルギー人の彼は1970年代にブルゴーニュに移住し、ワインとは関係のない状況から一瞬にしてスターダムにのし上がり、その天性の感覚や表現から「白ワインの天才」と呼ばれています。彼の造るドメーヌ物のワインはギュファン・エナンの名前で、買いブドウで造るネゴシアン物はヴェルジェの名前でリリースされます。彼はそこに優劣が存在するとは考えておらず『ヴェルジェでは常に良い葡萄を自分で選んでその 畑の表情を引き出す。楽しい仕事だ。ギュファン・エ ナンは自分の葡萄のポテンシャルを毎年確認し、高めるのだ』とそれぞれのブランドに惜しみなく愛情を注いでいます。

ヴェルジェについて

『ネゴシアンを始めたのはマコン以外でシャルドネの新しい可能性を見つけたかったから。色々なシャルドネに出会うと興奮する』と語るギュファン氏は「シャブリ」「コート・ドール」「マコン」等、各地の葡萄 栽培家や造り手と情報交換をしながら、その年の買取り区画を決めていく。

『皆が驚くような造り手の葡萄も僕等は手に入る。 毎年買い続けるから』

「ヴェルジェ」の醸造責任者は「ジャン・マリー・ギュフ ァン」の右腕が 10 年以上働いている「ジュリアン」。 全ての畑に出向き土壌、日照条件を熟知している。 栽培チームも率いていて一部の畑では栽培も自分 達で手掛けています。 醸造はドメーヌである「ギュファン・エナン」とほぼ同じ。

優しく圧搾、 フリーラン果汁を重視していてプレス果汁は完全に分け、PH が低いフリーラン果汁は上級キュヴェとして樽 発酵・熟成。プレス果汁はコンクリートタンク及びス テンレスタンクで村名として醸造。発酵は野生酵母のみ。フレッシュな白ワインに関し ても低温から始め、できる限りゆっくり時間をかけて 発酵させる。

「ヴルジェ」でリリースされるキュヴェは毎年異なる。理由は『最良の葡萄で無ければ最高のワインは造れない。 最良の葡萄が手に入らなければその区画のキュヴ ェは造らない。格落ちさせる』というものでワイン1本1本へのこだわりが強く感じられます。

『約 60 のキュヴェを造っている。多く感じるかも知 れないが私にとってはたったの 60 種』

ヴェルジェのワイン

前述のとおり、ヴェルジェのワインはギュファン氏の厳しい選定に合格した上質なシャルドネから造られ、生き生きとした果実味と、しっかりと時間を掛けて熟したブドウからしか得られない懐の深さが感じられる、包容力と豊かさに溢れたワイン。もちろん「濃い」という意味ではなく、素晴らしいブドウから造ればこういう豊かなワインになるという当たり前のことをわからせてくれるような味わい。そして、その土地ごとの個性の違いをしっかりと表現するそのセンスとこだわりこそがヴェルジェのヴェルジェたる所以となっています。

今回ヴェルジェの造る3つのキュヴェを飲み比べることでギュファン氏のこだわりと信念、そしてセンスを感じ取っていただければと思います。

Chablis “Terres de Pierres”

シャブリ　テール・ド・ピエール　2019　

繊細なワインを生み出すシャブリ左岸の1級畑のコート・ド・レシェにほど近い東向きの区画。石灰分を非常に多く含みシャブリらしい繊細な柑橘のニュアンスとヴェルジェらしい良質のブドウからくるおおらかな果実感が素晴らしい。シャブリの個性と、ヴェルジェのこだわりが同居した素晴らしいシャブリ。ステンレスタンクのみで11月初旬まで発酵。バトナージュは行わず。

Macon Bussieres “Vignes de Montbrison”

マコン・ビュシエール・ヴィーニュ・ド・モンブリゾン　2019

ヴェルジッソン村。プイィ・フュイッセに隣接する東向き区画。マコンに一番冷涼な区画であるため、毎年一番最後に収穫される。つまりハングタイムが長いためより生理的完熟が進み、複雑で奥行きのあるワインになる。マコンという産地のワインとはかけ離れた高級感とグリップが素晴らしく、凛とした表情も見せる。倍の価格でも飲みたいと思わせるだけのポテンシャルを感じることのできるワイン。土壌は小石を非常に多く含む粘土石灰質土壌で平均樹齢40年。収量はわずか45hl/haのみ。ファーストプレスのみを使用し、木樽（新樽20％）12月末まで発酵。その後、木樽で5ヶ月熟成。火打石の香が強く、流動性と垂直性のあるワイン。

Bourgogne Blanc “Grand Elevage”

ブルゴーニュ・ブラン・グラン・エルヴァージュ　2019

マコン地区の特別区画の葡萄のみ。60％ピエールクロ区画、40％ビュシエール区画のブドウで造られていて、それぞれの個性を最大限に生かしつつ、通常よりもより熟成による調和を重視し、シャルドネと樽との相性の良さを見事に具現化した味わい。ステンレスタンクで発酵されたビュシエールはその後、澱とともにセメントタンクで熟成。ピエルクロは木樽（新樽25％）で醸造。11月まで発酵をし、その後7ヶ月熟成。洋ナシや白桃の豊かなアロマに、出すぎることなく見事に調和した樽由来のバニラやスパインスの風味が立ち昇ります。アタックからアフターまで一貫して高品質。